アカデミー賞

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 いよいよアカデミー賞ノミネート作品が発表された。

 僕の好きなアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督も同監督作品の「レヴェナント」も当然入っている。
 前回「バードマン」でアカデミー作品・監督賞の栄冠を勝ち取ったイニャリトゥは、今年も受賞が期待される。もし、そうなれば、二年連続の快挙、撮影監督のエマニュエル・ルベツキにいたっては三年連続のアカデミー撮影賞の受賞も夢ではない。

 この監督の実質的なデビュー作品「アモーレス・ペロス」(2000年)を見たときは、とにかくしびれた。
 メキシコの乾いた風景と、登場人物たちのどこか行き場のない悲しみを力強く群像劇に仕立てていて、すごい監督が出てきたと興奮したものだ。

 もう一つ注目のノミネート作品はトム・マッカーシー監督の「スポットライト」。こちらはカトリック教会が抱えている巨大な闇をわずか数人の新聞記者が暴いたという実話をベースにした映画。同監督の前作「扉をたたく人」が出色の出来栄えだったので、今回も大いに期待している。
 イニャリトゥがセンスで映画を撮るのに対して、トム・マッカシーは緻密な演出で大人っぽい作品を作る人かなと思う
 アカデミー作品賞は「レヴェナント」と「スポットライト」の二強の対決になるような気がして。鑑賞するのが今から楽しみで仕方がない。
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 一つ残念なのが日本での公開より先に受賞作品が決まってしまうところだ。これはセールスの都合で映画会社がアカデミー受賞の箔をつけてから日本で公開したいという算段があるのだろうか。
 本来なら、実際にノミネート作品を一通り鑑賞したあとで、自分の中での最優秀賞はどれ(誰)かを予測して、本番の授賞式で当たりハズレを確かめたりしたい。
 ちなみに「レヴェナント」に主演しているレオナルド・ディカプリオはいつも惜しいところでオスカーを逃しているが、今回こそ悲願の主演男優賞を勝ち取るのではないかとハリウッドでも囁かれているとか。僕も何となくディカプリオが受賞してほしいと思っている。