天皇について考えてみた

170611
 第一条
 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

 僕は子どもの頃、この条文を読んでまったく理解に苦しんだ。

 ”象徴”と言ったら学校の校章とか会社のロゴマークのようなものを思い浮かべる(慶應義塾ならペンのマーク、大正製薬なら鷲のマーク、ヤマト運輸はクロネコなどだ)。
または、「鳩は平和の象徴」と言うフレーズがあるように、平和という抽象的概念を具体的にわかりやすい動植物などのキャラクターに置き換えて表すケースもあるが、いづれにしても天皇が日本国のロゴマークだとか、それを代表するキャラクターだとは考えにくいではないか。
 百歩譲って天皇が”日本人”の象徴ならば何となく理屈がとおる。
あらゆる日本人の中心選手、”ミスター日本人”としての天皇だ。
しかし”日本国”の象徴というんだからえらいことだ(まるで富士山とか桜みたいだ)。

 天皇に関しては未だ解明されていない謎が多いのですが、天皇の下に陛下をつけて天皇陛下と呼ぶとそれはまた別の意味に響く。
 主観だが、天皇とは開闢以来の国の安定を祈る魂のような概念なんじゃないかと今のところ思っている。
 天皇陛下はその魂を伝えてゆく船のような存在で、日本で最も古い家のお父さんで、私達と同じ人間です。
やがて老いと向き合い天皇をバトンタッチする時が来たのでしょう。
 何よりもこの次に繋げてゆくということこそ天皇陛下の本質的な宿命かもしれません。